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ポケモン対戦(VCG)の魅力

全く動かしてなかったブログなんですが、一つのプラットフォームに集約してもいいかな... と思いつつふと思ったことを投げておきます。本当はしずかなインターネットの方に投げようとしていた。

さて、コマンドバトルが旧態依然である、というのをインターネットの何処かで見かけて、それに対してポケモンバトルの面白さを語っているツイートをまたどこかで見かけました。

バトルは結局のところコマンド選択式のレトロなRPGでありそれが根幹となっている。 https://jp.ign.com/palworld/73071/opinion/

ターン制バトルの大きな利点 https://x.com/Nagaya_Tougetsu/status/1749945911458021701?s=20

どちらが言っていることもある面では正しい、と思いつつ、自分はかなりコマンドバトルを擁護する立場に立っています。その背景には一言で言えば、多様な遊びが存在するべき、という思いがあります。また、それと同時にランクマッチを日々遊んでいるものとして、ポケモンというターン制コマンドバトルがかなり面白いと感じているためです。この記事ではその面白さを語ってみようと思います。

(ポケモンの対戦は進化しない、と言われていますがこの完成されたフォーマット上でできる限りの変化をしているゲームだと思います。古くは特性の追加に始まり、タイプの追加、メガシンカ、Z技、ダイマックス、テラスタル... )

ポケモンという膨大な手が存在するじゃんけん

ポケモンというターン制コマンドバトルは、非対称な情報空間上における2人同時手番ゲームです。ポケモンは、相手のポケモンの特性・技構成・努力値振り・持ち物がバトル開始時には見えないという特徴があります。そして同時手番、つまり2人のプレイヤーは同時に意思決定を行います。完全情報な逐次手番ゲームとしては囲碁将棋が代表的ですが、ポケモンは少し違う問題設定になっています。この設定はかなりカードゲームに近い設定です。カードゲームの遊びがマジックザギャザリングに始まり現代においても面白さを損なわず活発であることを考えると、ポケモンのフォーマットはある程度の完成度を持っていると言えるかもしれません。カードゲームと異なるのは同時手番、というところですがこの設定はじゃんけんと同じです。この点から、ポケモンの対戦は膨大な手が存在するじゃんけんとも言われます。

読み合い要素の豊かさ

ポケモン対戦とカードゲームとで最も異なる点の一つとして、6匹を見せあって規定の数のポケモンを選出してから対戦開始、という要素があげられそうです。

自分はポケモンバトルにおいて、選出は非常に重要な要素だと考えています。カードゲームに例えると、自分と相手のデッキについて一定の情報を見せあった上でその中から使うカードを決めて対戦に望む、ような感じでしょうか。完全に情報が隠されているわけではなく、全体的な情報(互いの6匹が何か)が開示された状態で戦略をその場で組み立てて選出を決めて、対戦が始まります。

カードゲームも、手元に来た手札次第で処理ルートを組み立てる必要があると思いますが、相手の戦略の全体像はわからないかと思います。それに対してポケモンバトルでは相手の情報がなんとなく見えている状態でそれに対して選出を決める(それを僅かな時間で決定する)、というところがユニークだなあと思います。

また、この点にも読み合いが発生しています。「相手は受けループっぽいから対策のポケモンを連れていきたいけど、完全な受けループじゃなくて少しアタッカー気質のポケモンもいてそれが出てくるかも...」というような思考です。お互いが先を読み合って囚人のジレンマ、のような状況に陥ることも多々あります。この読み合いが楽しいです。

操作精度という要素をスキップして読み合い要素に集中できる

自分は Apex, スプラトゥーン などといった現代において人気なランクが実装されているゲームをいくつか遊んだことがあります。いずれも前者はかなりキャリーしてもらってダイヤ、後者はガチエリアだけ S+ という中途半端なところどまりなのですが...

これらのゲームに共通して言えるのは、戦略同士のぶつけ合い、という次元に行く前に操作精度の向上などといったキャラクターの動かし方を身体に叩き込む必要がある点かなと思っています。しかし、ここは時間をつぎ込んだからと言って必ず達成できる、とも言えないものです。自分は Apex でキャリーしてくれた人にかなり指導を受けていたのですが、いつまで経っても言われたことができずかなり無力感がありました。

ポケモンの対戦では、対戦に向かう前にかなりの時間がかかります。昔は1週間くらい費やしてやっと6匹育成が完了する(しかも妥協してる)ような状態でした。最近はだいぶ楽になっているなと感じていますが、それでも現代の他のゲームに比べると対戦に行くまでにかなりの時間がかかります。ですが、逆に言うとここで時間をかけることで他の人と同じ土俵に立てる、とも言えます。(A0 厳選などをどれだけ頑張るかはありますが...) ポケモンという操作キャラクターを動かすのに特別な技術は必要ありません。このことによって、ユーザは戦略を考えて相手との読み合いをする、という対戦の醍醐味な部分だけに集中することができます。

アクションを練習して綺麗にキャラクターを動かせるようになるとすごく嬉しいですよね。Apex でタップストレイフとか壁ジャンプを決めつつ相手を倒すとか、効果的なスキルの使い方ができたとか。ただ、Apex の魅力的な部分として円が小さくなっていく中でのポジションの取り合い、相手と自分のリソースを把握しつつ攻めるべきタイミングを見計らって動く、といったマクロ的な視点による面白さも存在しているかと思います。ポケモンにミクロ的なキャラクターを動かす楽しさ、はそこまでありませんが、戦略のぶつけ合いというマクロ的な視点の楽しさを求めている人にはとてもおすすめできるゲームとなっています。

最近ランクマッチの調子がいいので、1月のシーズン終わった後にここに構築記事を投稿できたら良いなあと思いつつ、今回はこの辺で以上でございます